エチレングリコール
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エチレングリコール | |
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IUPAC名 | エタン-1,2-ジオール |
別称 | モノエチレングリコール MEG 1,2-エタンジオール |
識別情報 | |
CAS登録番号 | |
SMILES | OCCO |
特性 | |
化学式 | C2H4(OH)2 |
モル質量 | 62.068 g/mol |
密度 | 1.1132 g/cm3 |
融点 | −12.9 °C (260 K) |
沸点 | 197.3 °C (470 K) |
水への溶解度 | 混和性 |
粘度 | 16.1 mPa s [1] |
危険性 | |
MSDS | External MSDS |
EU分類 | 有害 (Xn) |
NFPA 704 | 1 1 0 |
Rフレーズ | R22 R36 |
Sフレーズ | S26 S36 S37 S39 S45 S53 |
引火点 | 111 °C (closed cup) |
発火点 | 410 °C |
関連する物質 | |
関連するグリコール | プロピレングリコール, ジエチレングリコール, トリエチレングリコール |
特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
エチレングリコール (ethylene glycol) は、溶媒、不凍液、合成原料などとして広く用いられる 2価アルコールの一種である。分子式は C2H6O2、分子量 62.07。IUPAC命名法では エタン-1,2-ジオール、あるいは 1,2-エタンジオール と表される。粘稠な無色液体で、水などの極性溶媒に溶けやすい。その性質に加えて融点が −12.6 ℃ と比較的低いので水冷エンジンなどの不凍液として用いられている。引火点 111℃、発火点 398℃で、消防法上の第4類危険物(第3石油類)に指定されている。
目次 |
合成
エチレングリコールは、エチレンオキシド(エポキシエタン、オキシラン)を酸触媒下で加水分解すると得られる。無触媒条件下でも、高温、高圧下でエチレンオキシドと水を反応させてエチレングリコールを得ることができる。
エチレングリコールの2008年度日本国内生産量は 628,793t、消費量は 12,089t である[2]。
反応・用途
エチレングリコールは、ポリエチレンテレフタラート (PET) の主原料のひとつである。ほかのポリエステルの原料としても同様に用いられる。
銅触媒のもとに空気酸化すると、グリオキサールを与える。
エチレングリコールのエステル類はセロソルブ (cellosolve) とも呼ばれ、ブチルセロソルブやフェニルセロソルブ、ジメチルセロソルブなどが塗料の溶媒などとして広く用いられている。
毒性
エチレングリコールは甘味を持ち、生体内で代謝を受けると有毒化する。不凍液の誤飲や、ワインなどの食品添加物に誤用(過去、日本やドイツでは故意に利用)されて中毒事件の発生や社会問題化することもある。ジエチレングリコールも同様である。誤飲した場合や自殺目的で飲用した場合は、代謝を拮抗するためにエタノールを投与し、エチレングリコールが代謝されずに尿から排泄されるのを待つ。
脚注
- ^ Elert, Glenn. "Viscosity". The Physics Hypertextbook. 2007-10-02 閲覧。
- ^ 経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計平成20年年計による
関連項目